ヨーロッパ中世・ルネサンス研究所 第十六回研究会報告



去る7月5日(土)に早稲田大学において当研究所の第十六回研究会が開催されました。
全体のテーマは「中近世ヨーロッパの宗教と社会」でした。
プログラムおよび報告要旨は以下の通りです。

()内からはPDF版、報告者のお名前からはテキスト版の要旨記事にリンクを張っております。

「サン・ボネ・ル・シャトー参事会聖堂クリュプト壁画(フランス、ロワール)の作品注文をめぐって」(PDF版勝谷祐子(早稲田大学大学院博士課程)

「フランチェスコ・ブルラマッキと「異端の都市」ルッカ:近世イタリア都市の政治と宗教をめぐる一考察」(PDF版高津美和(早稲田大学文学学術院非常勤講師)



勝谷氏は、先行研究で推定されていた同聖堂の寄進者を、壁画の図像分析から検証し、縁のある大聖堂の壁画や図像主題の参照元とされた写本挿絵制作時期などから裏付け、注文の経緯に関する新たな仮説を提示されました。



高津氏は16世紀半ばの北イタリアの都市ルッカにおいて政治エリートによって企てられた政治事件の背景を巡り、宗教改革やカトリック教会、人文主義思想の影響や、フィレンツエや神聖ローマ帝国との政治的な関連性について詳細に考察されました。

盛況であり、また活発な質疑応答がなされたことも付して感謝申し上げます。
お運びくださった皆様、ありがとうございました。


(文責:毛塚)

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